石油給湯器の排気方式「FE式とFF式」の違いとは?

 

屋内設置の石油給湯器には、2種類の排気方式が存在します。

強制排気方式と呼ばれるFE式と、強制給排気方式と呼ばれるFF式の2つです。

 

結論から言うと、どっちの方が良い・悪いということはありません。

しいて言えば「毛の抜けるペットを飼っている場合は、FF式の方が向いているかもしれない」という程度です。

それ以外のケースでは、排気方式の違いについてはそこまで差がないため、「以前と同じタイプに交換」というのが無難かと思います。

 

しかし、数少ないながらも「新たに交換しようと思った機種ではFF式しか存在しない」という場合があるため、FE式とFF式の排気方式の違いについて、ここで解説しておきます。

 

本記事は、屋外のボイラー小屋を含む室内設置型の給湯器ユーザーに対するアドバイス記事です。

 

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石油給湯器の排気方式の違い

強制排気方式(FE式)と強制給排気方式(FF式)の仕組みの違いとは?

名称だけでも察しが付く人もいるのではないかと思います。

簡単に噛み砕いて言うと、「強制的に排気を行うか、強制的に給気と排気の両方を行うか」の違いです。

 

 

石油給湯器の場合、基本的に壁掛けタイプは強制給排気方式(FF式)であることが多く、据え置きタイプに関してはどちらも広く採用されています。

 

見た目にも大きな違いがあり、FF式の場合は強制的に給気と排気を行うため、給湯器から2本の煙突が出て、途中から1本に変換されて家の外に出ています。

全て金属の煙突が使われていることもありますが、大半は「給気側が樹脂製のジャバラ」です。

 

FE式・FF式に限らず、基本的な動作は「ファンモーターと呼ばれる扇風機のような部品によって、燃焼ガスが屋外に排出され、燃焼に必要な空気を取り込まれている」というものです。

FE式とFF式の違いは、この「燃焼に必要な空気」を、給湯器周辺から確保するか、家の外から確保するかの違いでしかありません。

 

強制排気方式(FE式)と強制給排気方式(FF式)のメリット・デメリット

 

多くのユーザーは「どっちが性能として優秀なの?」ということを聞きたいんだと思います。

これについては、正直言って「どっちでもいい」です。どちらにも一長一短があるという話ではなく、何も考えずに「以前の給湯器のタイプと同じ物」という選び方で問題ありません。

 

せっかくなので、それぞれのメリット・デメリットについてご紹介しましょう。

  • FE式は給湯器周辺の空気を取り込むため、ほこりなどを吸い込みやすい
  • FF式は外から空気を取り込むため、何らかの原因で排気を吸ってしまうことがある

 

両者の違いは、燃焼に必要な空気や酸素をどこから引っ張ってくるかです。

FE式は給湯器の周辺から確保し、FF式は煙突の先から確保します。

 

そのため、脱衣所にFE式を設置して使用しているという場合、掃除を怠っているような環境だと、通気口部分にびっしり綿ゴミなどが詰まっていることがあります。

あまりにも酷ければ酸欠となり、燃焼不具合を引き起こしてしまう可能性があるでしょう。

 

一方でFF式の場合、外から空気を確保するので設置場所の清潔さには影響を受けないのですが、様々なことが原因となって「排気を給気として取り込んでしまう(ショートサイクルと呼ばれる現象)」ことがあります。

 

様々な原因の具体例は、「設置方法が悪く、排気が囲いや外壁に跳ね返っている場合」や、「本来妨げの無い部分に落雪などがあり、それに跳ね返って排気を吸ってしまう」というケースです。

 

こうなってしまうと、本来は酸素たっぷりの空気で燃焼するはずが、一度燃焼した排ガスで燃焼することになり、これも先ほどと同様に酸欠となります。

 

ただし実際には、犬や猫を飼っているという家庭のFE式でゴミがびっしり詰まっているという現場でも、酸欠になって故障したというケースはほとんどありません。

 

ショートサイクルは件数こそ若干多いものの、ちゃんとした業者が設置してくれれば問題ありません。

それに積雪などのイレギュラーな話をし始めたら、それ以外にも考慮しなければならない細かな点が多々出てくるので、FE式とFF式のメリット・デメリットについては特に考える必要はないと思います。

 

強制排気方式(FE式)と強制給排気方式(FF式)の金額差

それでは、FE式とFF式のどちらが安く設置できるかについてです。

これも厳密に言うと現場によるのですが、煙突の角度が単純で、距離が短ければ短いほど強制排気方式(FE式)の方が安くなります。

 

理由としては、FE式の部材ならホームセンターにも手に入る物であるという点と、最低限の部材で済むなら10000円もかからないケースが考えられるからです。

 

 

一方でFF式の給排気筒については、メーカーから購入しなければならない部材で、しかも最低限の部材で済んでも20000円弱かかります。

設置状況によっては、この排気筒部材に更に継ぎ足し部材が必要になってくることも考えられるでしょう。

 

 

ちなみに本体価格で見てみると、FE式とFF式の金額差は本体だけで10000円ほどの差があります。

しかもカタログの場合だと「FF式の方にだけ、最低限の煙突部材が計上されている価格も掲載されている」ため、合計価格を見て判断してしまうとFF式の方が高いように感じてしまうかもしれません。

 

実際にはそんなに大差はありませんし、ここで「FE式の方が安いから、FF式に変更したい!」となると、その返還作業分で足が出る可能性があります。

何度も言うように、特に大きなこだわりがなければ、今までと同じタイプを選択しておけば間違いないです。

 

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石油給湯器の排気方式の返還は可能か

 

「こだわりがなければ、今までと同じ排気方式を選択すればいい」と説明しましたが、こだわらなければならないケースとして「採用したい機種にFE式(あるいはFF式)しか存在しない」というパターンがあります。

 

例えば「今までは据え置きタイプのFE式を使っていたけど、次は壁掛けタイプに変更したい」という場合ですね。

この場合は、壁掛けタイプの給湯器が基本的にFF式なので、FE式からFF式に変更しなければなりません。

 

ただしFE式からFF式にしても、FF式からFE式にしても、業者自体の負担はそこまで大きくないです。

むしろFF式からFE式に変更する場合、現在の外壁の穴を拡張する必要が出てくるので、それを嫌がるユーザーの方が圧倒的に多いような気がします。

 

もし、選んだ機種の兼ね合いで排気方式に差が出るという場合は、施工業者の方に相談してみてください(向こうから相談してくると思いますが)。

 

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FE式とFF式はどちらでも大差なし!

 

金額的にはFE式の方が安くなるケースが多いですが、変更する時に増える施工業者の手間賃などを考えると、最終的に得られるメリットは非常に小さいです。

 

使用感の面でも、どちらが長持ちしやすいとかそういうことはないので、基本的には現状維持の方向で検討することをおすすめします。

 

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